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長引く咳にご注意を~結核は過去の病気じゃありません②~

花粉のシーズンになりましたが、皆さんは大丈夫でしょうか?
花粉症の症状としてくしゃみ・鼻・鼻づまり・目の痒み以外にも、
突然の咳込みや咽頭違和感・腹部症状(腹部膨満・ガス貯留・下痢・嘔吐)等を認めることがあります。

さて、今回も結核についてお話ししたいと思います。
昔、ジェンナーが牛の天然痘ウイルスを人体に植えて
人に免疫をつけたのが天然痘の予防接種の始まりでした。
同じようにBCG接種とは、毒力をぐっと弱めた結核菌を接種して、
軽い結核のような反応を局所に起こさせておき、本当の結核菌が後からきた場合に
対抗する免疫をつけておく、というものです。

BCGは特に子供の結核予防に有効なことが証明され、
しかも最も安全な予防接種として世界で広く用いられています。
日本では生後1歳まで(推奨は生後5~8ヶ月)に1回受けるように勧められています。

結核菌の感染を受けると、病気になる・ならないとは関係なく、
人体には結核に対する免疫、つまり抵抗力ができます。

このような人に「結核菌の成分(精製蛋白誘導体)」を注射しますと、
人体は結核菌が侵入したと思って敵対的な反応(Ⅳ型アレルギー反応)を起こします。
これを皮膚で起こさせたのが「ツベルクリン反応」です。

これを少量水に溶かして皮内に注射すると、結核の感染のある人では
徐々に注射部位が赤く腫れ、しこりが触れるようになり、2日目に最も強くなります。

結核に感染したことのない人では殆ど反応はありません。
このように結核に対するアレルギー反応で、結核菌に感染したか否かを判定することができるのです。

なお、近年は結核菌群と一部の非結核性抗酸菌に特異的な抗原を用いた結核感染の診断方法
(クォンティフェロンTB:QFTやTスポット.TB:T Spot)が開発され、
BCGによるツベルクリン反応(正常な反応)と結核菌感染によるツベルクリン反応(病的な反応)が鑑別可能になりました。

ところで、結核の集団感染といえば、家族からうつされた子供が、
学校で何人かの友人にうつすとか、塾の教師が生徒にうつすとか、子供の世界に多かったものです。
ところが最近は、この集団感染の役者が「子供から成人へ」かわってきています。

かつて(1950年頃)は20歳といえば、もう半分以上が自然陽転、つまり結核菌に感染していました。
それより上の世代はというと感染を受けた人がほとんどで、日本の成人はこれ以上、
別の結核菌に感染することはなかった、だからあらたに結核菌に感染するのは、
感染を知らない子供たちだけだったのです。

ところが今は、中年の人でも結核に未感染のひとが大多数ですから、
結核菌に会えば感染(へたをすれば、そのまま発病も)します。

そのため集団感染の舞台も、学校から普通の職場に移っているのです。
日本の社会を「結核」という眼鏡で見ると、既感染(肺に菌を持つ)と
未感染という2つのグループに分けられます。

この2群の同居関係が続く限り、
「既感染グループでの発病→未感染グループでの感染・発病」という危険がいつもある、というわけです。

集団感染の予防には日頃からの健康チェックと早期発見、
そして集団生活の場で結核の患者が1人でも出たら、その周囲の人々の検診や観察(「接触者検診」)が重要です。

エイズは(ヒト免疫障害ウィルス)というウィルスによって起こる病気で、
1980年の初めに発見されたころにはもっぱら男性同性愛者の間で感染する病気と考えられていました。

その後の調査で、血液などの体液成分を介して感染する病気、
もっと具体的には性病に近いものと考えられるようになりました。

この病気の特徴は、感染してから障害が出てくるまでに1,2年から何年という時間がかかること
(ただし結核と違い10年、15年後にはほぼ全員に出る)、
障害の内容は、何か他の病気にかかりやすくなるという「(後天性)免疫障害」です。

ここでいう他の病気とは、普通の人ならかからないような、
ありふれたカビや原虫、ウイルス、細菌による病気が中心です。

これらは普通の人なら問題ない、おとなしい微生物なのですが、HIV感染が進み免疫が低下してくると病気をひき起こすのです。

エイズ患者が、もし以前に結核感染を受けて菌を体内に宿していたとしたら、
あるいは新たに結核菌の感染を受けたら、菌は暴れ出し、思いのまま増殖して結核を発症するのです。

1984年、結核が日本の3分の1に減っていた米国で結核の逆転上昇が始まりましたが、
その後の増加分の3割はエイズのせいといわれています。

またHIVも結核も多いアフリカではこのために「結核爆発」という悲惨な状況が展開されています。
結核患者の半分がエイズ、またエイズ患者の3割が結核で死亡するような事態が方々で起こっています。

しかも程度の差こそあれ、もともと結核の多いアジア諸国にも
この波がひたひたと迫っていることに注意しなければなりません。

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