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長引く咳にご注意を~結核は過去の病気じゃありません①~

さて、今回は今も増え続けている病気「結核」について書いてみます。

今でも年間20,000人以上の新しい患者が発生し、年間で2,000人以上の人が
命を落としている日本の重大な感染症(厚生労働省:平成24年結核登録者情報調査年報)で、
世界では毎年実に130万人もの人が結核で亡くなっています。
(WHO, Global Tubercurosis Roport,2013)。

西宮市でも平成26年は72名が新たに結核を発病していますが、
高齢化に伴い70歳以上の結核発病者が「半数以上」を占めています。

しかしながら、若い世代での結核の発病も少なくありません。
これは、若い世代には結核に対する免疫が弱い方が多く、
不規則な生活や無理なダイエットなどで免疫力が落ちているときに
「感染」し、結核が「発病」しやすくなるためです。

ここで注意ですが、「結核菌に感染する」ことと「結核を発病する」ことは違います。
結核を発病している人が、体の外に菌を出すことを「排菌」といいます。

咳やくしゃみをすると「飛沫」(シブキ)に含まれる結核菌が空気中で飛び散り、
それを他の人が吸い込むことにより「感染」します(空気感染)。
しかし、結核菌を吸い込んでも必ず「感染」するわけではありません。

多くの場合、体の抵抗力により排除されます。
しかし、しぶとく菌が体内に残ることがあります。その場合、免疫が結核菌を取り囲み「核」を作ります。

「結核」という名の由来はそこにあります。結核菌が体内に残っていても、
殆どの場合免疫によって封じ込められたままで「一生」発病しません。

こうして菌が体内に潜伏し、封じ込められたまま活動していない状態のことを「(初期)感染」といいます。
「感染した」だけの状態なら、周囲の人が「感染」する心配はありません。

また、「感染」したからといって、全ての人が「発病」するとは限りません。
「発病」とは感染した後、免疫力の低下により結核菌が活動を始め、
菌が増殖して体の組織を冒してゆくことを言います。

成人の結核はこのようにして感染を受けてから1年以上、長い場合には何十年も経ってから、
菌が人の「弱み」に乗じて暴れ出した結果起こる病気です。

(時として「感染直後」に十分な免疫の出来にくい状況だと、
初期の病巣がそのまま進行して病気になることもあります
赤ちゃんや子供の結核の大部分、青年がかかる結核の一部はこのようにして発生します)。

そしてさらに症状が進むと、咳や痰と共に菌が空気中に吐き出される
(排菌)ようになります。一般的に、私たちが普通に会話をしているときにも、肺の奥から目に見えない「飛沫」が吐き出されます。
「ゴホン!」と1回咳をすると、普通の会話をしている「5分間分」にあたる大量の「飛沫」が放出されるといいます。

たまたまこの人が肺結核患者であった場合、
この「飛沫」の中に結核菌が含まれており、これを近くにいる人が吸い込むと肺に「感染」が起きる可能性があります。

この「飛沫」の中の結核菌は、日光に当たると紫外線により殺菌されてしまいます。
ですから、結核「感染」は、喀痰検査で菌が痰の中に「大量に」証明される患者が、
咳をしたその「飛沫」を「大量に」吸い込む可能性のある家族とか親しい友人等
(当然医療・介護従事者もです)が感染することが多く、「感染」防止のため「隔離」が必要となります。
因みに、食器などの物を介して結核がうつることは決してありません。
また、「発病しても排菌していない」場合は、他の人に感染させる心配はなく、当然隔離も必要ありません。

結核菌は肺に巣食うことが多いのですが、実は「肺外結核」と言って、
全身の色々なところに病巣を作ります。侵される臓器としてはリンパ節が最も多く、
とくに多いのが首の脇が腫れる「頚部リンパ節結核」で、昔は「るいれき」と呼ばれていました。
また骨や関節にもできますが、背骨にできるのが「脊椎カリエス」です。
次に腎臓(腎結核)が多く、膀胱などを巻き込むこともよくあります。

このほか喉頭、腸、腹膜、また眼や耳、皮膚、生殖器にくることもあります。
いちばん怖いのは「脳」にくる場合です。結核菌が血流に乗って全身にばらまかれ(粟粒結核)、
脳を包んでいる膜(髄膜)にたどり着き、そこに病巣を作ることによって起こります(結核性髄膜炎)。
化学療法のない時代には粟粒結核や髄膜炎はただちに「死」を意味していました。

今日では粟粒結核は早く発見すればかなり助かりますが、
髄膜炎は今でも3分の1が死亡、治っても半数近くは脳に重い後遺症を残します。

肺外結核は今日では結核患者全体の約7%に見られます。こんな恐ろしい病気が今もなお増え続けているのです。

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