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アトピー性皮膚炎を悪化させないために必要な治療で大切な2つのポイントとは?

アトピー性皮膚炎とは

アトピー性皮膚炎とは、かゆみのある湿疹が慢性的に良くなったり悪くなったりを繰り返す病気です。
アトピー性皮膚炎では皮膚のバリア機能(乾燥などから体の内部を保護する機能、外界のさまざまな刺激)が
低下していることが分かっています。そのため、外からの刺激を受けやすくなっており、

これらが免疫細胞と結びつきアレルギー性の炎症を引き起こします。

また、かゆみを感じる神経が皮膚の表面まで伸びてかゆみを感じやすい状態となっており、
掻くことによってさらにバリア機能が低下するという悪循環に陥ってしまいます。

アトピー性皮膚炎の原因は

アトピー性皮膚炎の原因についてはまだ解明されていないこともありますが、
皮膚のバリア機能が低下した状態で、アレルゲンの侵入(ほこり・ダニ・食べ物など)や
ストレスなどの多様な環境的要因が重なって起こると考えられています。

原因や症状には個人差があり、悪化させる要因も人それぞれ異なるのがアトピー性皮膚炎の特徴です。

アトピー性皮膚炎の症状は

早期は、乳児(通常は生後4カ月未満)の場合、
じくじくしてかさぶたを伴う赤い発疹が顔面に生じ、
それが頭皮、首、手、腕、脚に広がります。体の広い範囲に生じることもあります。
急性期は1~2カ月続きます。

慢性期(後期)には、小児でも成人でも、
発疹が1カ所のみまたは数カ所に繰り返しできることが多く、
特に、手、上腕部、肘の内側、膝の裏によく現れます。

発疹の強さや部位は様々ですが、常にかゆみを伴います。

年長の小児と成人では、強いかゆみが主な症状です。

かゆみはかかずにはいられないほどひどいことが多く、
「かゆいからかく、かくとさらにかゆくなる」という悪循環を引き起こすため症状を悪化させます。
かき続けることで皮膚が厚くなります。

アトピー性皮膚炎の治療方法は

アトピー性皮膚炎とは皮膚のバリア機能の低下により
起こる病気であることがわかりました。

そのため治療法としては、炎症を取ることと、
バリア機能を強くすることで治療していきます。

ステロイド外用薬で炎症をとる

ステロイド外用薬は皮膚の炎症をとるのに有効ですが、
適切な使用を心がけることが大切です。

ステロイド外用薬を数回使用すると、
見た目がきれいになり、かゆみもおさまってしまうことがあります。
しかしこの時、皮膚の中では、まだ炎症がくすぶっていることがあります。

ここでかゆみがひいたからと思って自己判断で薬をやめてしまうと、
また炎症がひどくなり、かゆみや湿疹が現れます。
そこで再度、薬を使用する…という繰り返しが起こりがちです。

このような使用方法では、
いつまでたってもステロイド外用薬をやめることができず、
副作用が現れてしまう恐れがあります。

そこで、2015年5月に発刊された「アトピー性皮膚炎診療ガイドライン2015」では、
見た目がきれいになり、かゆみがおさまってからも
一定の間隔でしばらくステロイド外用薬を使用する「プロアクティブ療法」が推奨されています。

皮膚の中の炎症が無くなるまでステロイド外用薬を
適切に使い続けることで、最終的にステロイド外用薬をやめることを目標にした治療法です。

ステロイド外用薬の使用量や期間など、医師の指示を守り、
症状が繰り返すことがなくなるよう、根気よく治療を続けましょう。

スキンケアでバリア機能を強くする

詳しくはふくろうだよりvol.65をご参照ください。
同時に、スキンケアによってバリア機能を強化します。
スキンケアとは、皮膚をしっかりと丁寧に洗って清潔にし、
皮膚を乾燥から守るために保湿剤を塗るケアのことです。

アトピー性皮膚炎の症状を悪化させる要因が、
皮膚についた黄色ブドウ球菌です。正常な皮膚の場合、
汗の中に含まれる抗菌ペプチドという成分が、皮膚についた黄色ブドウ球菌を殺菌してくれます。

しかし、皮膚に炎症があると抗菌ペプチドの産生力が低下してしまい、
アトピー性皮膚炎の人の皮膚には黄色ブドウ球菌がつきやすく、
さらに炎症を悪化させ湿疹やかゆみがさらにひどくなる原因となります。

そこで、体を泡で丁寧に洗って黄色ブドウ球菌を落とすことが必要です。

体を清潔にした後、皮膚の水分を補う目的で、保湿剤を塗ります。

アトピー性皮膚炎の人の皮膚はもともとバリア機能が低下しやすく乾燥しがちであるため、
プロアクティブ療法を行いますがステロイド外用薬を
やめることができても、保湿剤をやめることはできません。

しかし、年齢とともに皮脂の分泌の変化で乾燥が改善されたり、
治療を継続することで自然治癒力が増してバリア機能が強化され、
保湿剤を使わなくても済むようになることもあります。

体を洗う時のポイント

石鹸をよく泡立て、その泡を使って手で洗います。(ナイロンのタオルやスポンジなどは使わないように注意。)

ひじ、ひざ、わきの下、おしりの下などは、しわを伸ばして洗います。

  • 肘の外側は「腕を曲げて」洗います。
  • 肘の内側は「腕を伸ばして」洗います。
  • 膝は「膝を曲げて」洗います。
  • 膝の内側は「ひざを伸ばして」洗います。
  • 脇の下は「バンザイして」洗います。
  • お尻の下は「前かがみになって」洗います。

耳の裏や耳たぶ、髪の生え際なども忘れずに洗いましょう。
最後に、泡が残らないようにしっかりと洗い流して完了です。

上記に当てはまるようなアトピー性皮膚炎の症状や
現在治療中だが良くならないなどお悩みの方は一度ふなもとクリニックにご相談ください。

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