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肺がんの原因はたばこだけではなかった!肺がんになる原因と治療法とは?

肺がんとは肺にできるがんのことです。
近年、患者の数が増加している呼吸器疾患の1つです。

はじめに、
・肺がんではどのような症状がみられるのか、
・肺がんの原因にはどのようなものがあるのか

詳細を記載していますので下記よりご覧ください。

肺がんとは

肺は呼吸をするための器官で、呼吸によって吸い込んだ空気から酸素を体内に取り込んだ後
二酸化炭素を体内から取り出して口から吐き出す役割をしています。

口から入った空気は、気管を通り、
左右の肺に分かれたあとでさらに枝分かれし、
最後には酸素と二酸化炭素の交換を行う肺胞にたどり着きます。

肺胞は小さな袋のようなものですが、
肺はこれらの袋が無数に集まって、やわらかいスポンジのような構造をしています。
肺胞の数は、成人で2億~7億個といわれています。

肺胞のまわりを毛細血管が取り巻いており、二酸化炭素と酸素のガス交換が行われています。
肺がんは、肺の気管、気管支、肺胞の一部の細胞がなんらかの原因でがん化したものを指します。

進行するにつれてまわりの組織を破壊しながら増殖し、血液やリンパの流れにのって広がっていきます。

症状

おもな症状には咳や胸痛、呼吸困難などがありますが、肺がんに特有の症状はありません。

また、進行してもこうした症状がほとんど出ない場合もあります。

そのため早期発見が難しいとされています。
明らかな原因が無いのに咳が2週間以上続く場合や、
たんに血が混じる時などの異変を感じた時は、早めに当クリニックにご相談ください。

肺がんになる原因は?

肺がんの原因といえば、だれもがタバコと挙げる方が多いのではないでしょうか?
しかし最近は、タバコを吸わないのに肺がんになるケースが増えています。
じつは肺がんには、喫煙の影響が大きいタイプと、影響はあるもののそれほど大きくないタイプがあるのです。

肺がんの原因の1つに女性ホルモンが関係している?

近年のさまざまな調査研究から、
「女性ホルモン」と「汚染大気」の2つが有力視されています。

女性ホルモン(エストロゲン)については、
月経期間の長い女性や、エストロゲン補充療法を受けた女性に、
肺がんの発症率が高いことが以前より報告されていました。

このことから、エストロゲンの影響についての研究が進められ、
現在ではエストロゲンの体内合成にかかわる遺伝子と、
肺がんとの関係や発症の仕組みがわかりつつあります。

その結果、エストロゲンの量や濃度が、
肺腺がんのリスクを高める要因の1つであると考えられています。

また、タバコを喫わない女性に、
エストロゲンの影響が大きい傾向がみられることも指摘されています。

エストロゲンは高脂血症や高血圧の予防にも
役立つ大切な女性ホルモンですが、
その一方で、月経期間の長い女性やエストロゲン補充療法を受けた(または受けている)場合、
エストロゲン濃度が高くなる機会が増え、量も多くなるためそれだけ肺腺がんのリスクも高くなることを忘れずに、
定期的にCT検査を受けるようにしましょう(男性の体内でもエストロゲンは合成されていますが、その影響についてはまだ不明です)。

空気中の汚染物質にも注意が必要

肺がんのもう1つの原因と推定されるのが汚染大気です。
私たちは呼吸をするたびに、空気中にあるさまざまな有害物質を吸い込んでいます。

肺の末端にある肺胞では、白血球の一種である肺胞マクロファージが有害物質を感知し、除去しています。

この防御システムによって、肺胞の機能が守られています。
しかし、肺胞マクロファージが有害物質を取り除く時に活性酸素が発生します。
活性酸素は細菌などの除去に役立っている反面、大量に発生すると正常な細胞まで傷つけてしまいます。

その結果、肺胞付近の細胞にがんが発生するリスクが高くなるのです。

吸い込む有害物質が多くなれば、
それだけ肺胞マクロファージの出番が増え、活性酸素の発生量も増えます。

大都市や工業化の進んだ都市に、肺腺がんの発生率が高いとされるのは、
空気中の有害物質を取り込む機会が多いからです。

予防のためには、できるだけ体内に入れないように注意する必要があります。

  • 風邪など呼吸器系の病気に気をつける
  • ウォーキングやジョギングは排気ガスの多い幹線道路沿いを避け、公園・緑地などを利用する
  • 受動喫煙を避けるなどを心がけましょう。

検査方法は?

肺がんが疑われるときはまず胸部のX線検査、CT検査、などを行い、病変の有無や場所を調べます。

その後、確定診断のためには病理検査が必要となり、
気管支鏡検査、経皮針生検、胸腔鏡検査などを必要に応じて行い、
肺がんが疑われる部位から細胞や組織を採取します。

薬を用いて治療を行う可能性がある場合は、
薬剤による効果を予測するために、採取した組織を用いてバイオマーカー検査を行います。
また、がんの広がりや別の臓器への転移の有無を調べるために、
CT検査、MRI検査、エコー検査、PET-CT検査、などの画像検査を行います。

<治療方法は大きく分けて3つ>
最も有効で最適の治療を標準治療といいます。
非小細胞肺がんに対する標準治療は

  • 外科治療
  • 放射線治療
  • 薬物療法

があり、それぞれの治療を組み合わせて行うこともあります。
詳細は下記よりご覧下さい。

外科治療

手術ができるかどうかについては、手術前の状態(特に呼吸機能)が大きく影響します。
手術後を順調に乗り切るためには1カ月以上の十分な禁煙期間を設けることが大切です。

非小細胞肺がんの標準的な治療法は手術です。
病期がI期、II期、またIIIA期の一部の場合は手術が可能になります。
小細胞肺がんの場合は限局型のI期で手術を行うことがあります。

手術の方法は?

これまで、胸部の皮膚を15~20cmほど切開し肋骨の間を開いて行う開胸手術が一般的でしたが、
近年は10cm以下の切開で、体の負担がより少ない開胸手術が行われるようになっています。

また、数カ所小さく切開し胸腔鏡を挿入し、モニター画面で確認しながら行う、
胸腔鏡下手術も広く行われていますが、肺がんに対する胸腔鏡手術が、
従来の開胸手術と比べて、安全面や体への負担面において優れているかはまだ明らかになっていません。

手術においては、肺の切除をどの程度の範囲で行うかが重要になります。
標準術式は肺葉ごと切除する肺葉切除術です。
それ以外では、がんの広がりによっては片側の肺をすべて切除する肺全摘術や、
腫瘍の大きさや性質、状態によっては、肺葉の一部を切除する縮小手術を行うこともあります。

肺を切除するのと同時に、周囲のリンパ節を一緒に摘出するリンパ節郭清も行います。

放射線治療

高エネルギーのX線を体の外から照射しがん細胞を死滅させる治療のことを指します。

治癒を目的に行う「根治的放射線治療」と、
骨や脳などへの転移によって起こる症状を緩和する目的で行う「緩和的放射線治療」があります。
小細胞肺がんで限局型の場合は、脳への転移を予防するために、脳全体に放射線を照射する「予防的全脳照射」を行うこともあります。

根治的放射線治療が適するのは、非小細胞肺がんでは、I期やII期で手術が難しい場合と、
III期で化学療法と放射線治療を併用する化学放射線療法が難しい場合です。
小細胞肺がんでは限局型が放射線治療の対象となります。

治療のスケジュールは非小細胞肺がんの場合、1日1回2グレイの照射を週5回、合計6週間で60Gyを照射するのが標準的です。
小細胞肺がんは、細胞分裂の速さを考慮し、照射と照射の間に放射線が効きにくい細胞が出現しないよう、1回1.5Gyの照射を1日2回週5回照射が行われます。

薬物療法

非小細胞肺がんでは病期に応じて手術や放射線治療と組み合わせて、あるいは単独で抗がん剤治療を行います。
小細胞肺がんは診断された時点で転移がみられることが多い一方で、
非小細胞肺がんに比べて抗がん剤治療の効果が高いため、抗がん剤が治療の中心となります。

分子標的治療

最近では、遺伝子やDNAの塩基配列を調べることができるようになったため、
がん細胞のDNAのどこに異常があるのかわかるようになってきました。これを利用した治療法が「分子標的治療」です。

現在、肺がんの分子標的治療に使う分子標的治療薬には「上皮成長因子受容体(EGFR )遺伝子変異」に効果のある薬(EGFRチロシンキナーゼ阻害剤)と、
「ROS1融合遺伝子」に効果のある薬(ROS1チロシンキナーゼ阻害剤)、
「未分化リンパ腫キナーゼ(ALK )融合遺伝子」に効果のある薬(ALKチロシンキナーゼ阻害剤)が承認されています。

上記のように、いつもと違う体の違和感や不調を感じたらふなもとクリニックにご相談ください。

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